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2021.02.11
Q&A#7
Q7. 同じような件の日本語で書かれた契約書に比べて、英文契約書のボリュームはかなり多いと思いますが、それは何故ですか?
A7. 英文契約の背景には、慣習法・不文法(Common Law)の法文化を持つ英米法の存在があります。 英米法的な法体系を採る諸国は、明治時代に欧州大陸の成文法体系を取り入れた我が国と異なり、民法 のような膨大な成文法の法典を持っていません。従って、契約書のドラフティングでは、あらゆるリスクを想定して、必要と思われる事項を総て書き出し、文章化する必要に迫られます。それは、契約書に書いていない事柄は、 英米法の国では、裁判で争えないからです。契約書つくりが一種の立法のような作業だと考えれば、その文章 のボリュームが大きい理由に納得が行くと思います。 因みに、海外でプレーするプロ・スポーツ選手の契約書は、本一冊分ぐらいの厚さがあるそうです。カテゴリ:英文契約書 Q & A